【加筆】
2014年 7月26日 土曜日 21時49分57秒 JST
言いたいことは,「現地で,現地の物だけを食べてるお猿さんでさえも,ちょっとカゼになりやすくなるかも」,という程度ですということです.
下記,もしも私が原稿の審査をするレフリーだとしたら,というコメントです.
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・それにしても相関係数を計算するにはサンプル数が少なすぎる.
これで負の相関というのは少々乱暴です.
・横軸の,最も左の位置(筋肉に含まれるセシウム濃度が低い)と最も右(筋肉に含まれるセシウム濃度が高い)で,サンプル数が違いすぎる.左で6点が含まれる領域に,右では3点のみ.
・右で最低値を記録した位置と,ほぼ同程度の高さの位置に左の領域でも測定点があります.これでは筋肉中に含まれるセシウムの影響とはいえないのではないか.セシウムがあってもなくても同じ程度の位置に測定点があるということになる.
・blood cellの減少が骨髄の造血functionが低下したためではないか,としているが,そうなったメカニズムは何か.セシウムを取り入れることで骨髄の造血作用がどのように変化するのか,その説明が無い.
うーん,私がレフリーだったらreject決定.
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Natureに掲載された論文,”Low blood cell counts in wild Japanese monkeys after the Fukushima Daiichi nuclear disaster”を勝手に訳したダイジェストです.最初に言い訳です.おもいっきりはしょっています.訳に責任は持てません.詳細は原著論文を参照ください.調査方法等は十分に信用がおけます.
著者は,
日本獣医生命科学大学
Kazuhiko Ochiai, Shin-ichi Hayama, Sachie Nakiri, Naomi Ishii, Taiki Uno, Takuya Kato, Shuichi Tsuchida & Toshinori Omi
NPO法人 どうぶつたちの病院
Setsuko Nakanishi
JA新ふくしま
Fumiharu Konno
京都大学霊長類研究所
Yoshi Kawamoto
です.
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2012年4月,福島第一原発から70kmの森に生息する猿61頭について,調査が行われた.対照として,福島第一原発から400km離れた青森の下北半島に生息する猿31頭についても同様の調査が行われた.
福島の猿の筋肉に含まれるセシウムの濃度は78–1778 Bq/kgであった.下北の猿の場合は検出限界以下であった.
福島の猿の白血球と赤血球の数は減少し,幼児の猿のヘモグロビン,血球容積比,白血球数は,筋肉に含まれるセシウムの濃度と負の相関を示した.おそらく骨髄の造血機能が低下したためではないか.
白血球と赤血球の数の減少は,ただちに猿の個体に健康被害のリスクがあることを意味するわけではない.ただ免疫系が若干弱くなっている可能性はあるので,たとえば疫病などに対して感染しやすくなっているかもしれない.これを明らかにするためには,より長期間にわたっての観察が必要である.
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