2009年2月6日金曜日

Democratic feud

ヘラルドに掲載されたJohn M. Broder氏の記事、Democratic feud hurts Obama’s climate agenda を興味深く読んだ。



オバマ氏は、環境問題、特にCO2を初めとする温室効果ガスの削減を政策の重要課題の一つとして位置づけている。そのため、手始めにCO2のcap and trade制度や、より厳しい車の排ガス規制の導入の認可を行った。



しかしながら、さらなる環境対策を実行に移すためには、現実的に非常な困難が伴うであろう、それも技術的ではなく政治的な意味において・・・というのが記事の趣旨である。



問題は、議員の出身地域にある。




環境問題を声高に主導しているのは、カリフォルニアなどの西海岸地域および北東部沿岸地域出身の議員たちである。中でも、カリフォルニア出身のリベラルな民主党議員、上院のBarbara Boxerと下院のHenry Waxmanは、来るべき環境関連法案の策定において中心的な役割を果たすであろうと目されている。



カリフォルニアは、その電力の20%ほどを石炭に依存しているが、他の40%は水力などの再利用可能なエネルギー源から得ている。その一方で、オハイオ州などは、実に総電力の86%ほども石炭に依存しているのが現状だ。他の地域、例えば五大湖周辺の工業地帯や北米中部も似たような状況にある。これまでも、これからも、エネルギー源を化石燃料に頼らざるを得ない多くの地域にとって、CO2関連の法案は必ずしも歓迎されているものではない。



つまりカリフォルニア州や一部の東海岸地域を除き、他の多くの州においては、雇用を安定させ景気を浮揚させることが解決されなければならない最重要課題なのであって、温室効果ガスの削減は二の次なのだ。



経済基盤を石炭に依存している州の出身の議員は多い。たとえ民主党所属の議員であっても、出身選挙区の経済に大きな打撃を与える恐れがある政策に諸手を挙げて賛意を示すことは期待できない。



温室効果ガスの増加は、ゆくゆくは地球環境に壊滅的被害をもたらすことは明らかだ。これを少しでも削減することは、我々人類の未来のために緊急に取り組まなければならない課題である。それに比べればいささかローカルではあるが、一方で、議員個人にとってみれば、出身地域地域の経済の利益を重要視することは、その政治生命を維持するために必要不可欠である。



重要なことは、これらの反目の状況の狭間で、今後のObama氏の政策が骨抜きになる可能性があるということである。



唯一の超大国、アメリカ。その意志を決定する議員達。

彼らが世界に示す未来像は、一体どのようなものになるのだろうか。

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